【授業紹介 第三弾!】音楽教育実技演習F 野中正先生

今日の講義は【音楽教育実技演習F】です!!!どんな講義なのでしょうか…?

この日は、模擬授業を行っていました。
音楽の教科書を開いて、耳を傾けます
中学生の音楽の教科書の中から、学生自身が選んだ「朝の風に」(作詞:安西薫 作曲:長谷部匡俊)を題材に、30分の授業を実施するというものです。先生役の学生は実際にピアノを弾きながら指導をしていくのですが、教科書に載っている楽譜は男声と女声の二声部とコードネームだけが書かれていて、伴奏譜はありません。「先生」は、そのコードをきちんとピアノ伴奏譜におこして授業をしていました。
実際の教科書です
30分の模擬授業が終わると「生徒役の学生たち」全員から講評を聞きます。「緊張している様子が伝わってきた。」「暇な時間をなくす工夫がいると思う。」「言葉使いが優しすぎたと思う。語尾ももっとしっかりと話した方がいい。」「不安な気持ちがは人に伝わっていた。生徒に限らずコミュニケーションを取るうえで不安は邪魔な要素でもある。自信をつけることで、もっと生徒を上手く歌わせることができると思う。」など教えられる側の気持ちに立ったコメントがありました。
「生徒」からの講評の時間
最後に、野中先生から講評がありました。

「『部分的な練習をすること』が非常に少ないと感じました。一度音を取ったらそのまま素通りをしてしまっていました。でも、工夫ひとつでたった1小節でも教えること、やることは山ほどあります。大切なのは何度も繰り返して、生徒たちに体感させることです。優秀な合唱指導者たちは、とにかく何度も団員に歌わせています。」と仰っていました。さらに、実際に曲の一部分を取り上げて野中先生流に教えてくださいました。一番印象に残ったのは、野中先生の授業には沈黙が一切ないことです。ひたすら言葉を紡いで学生に話しかけていくのです。反応が薄い生徒に臆することなく話し続ける、言葉を発し続けることはとても勇気がいることだと思います。その上で、音取りや曲想といった音楽的な指導もしなくてはいけないわけです。
野中先生の熱血指導の様子
教育実習に行く前にこうした機会があるのは、とても心強いことですね。

シラバスをご覧になりたい方はこちらをご覧ください。
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野中正プロフィール;
東京音楽大学ピアノ演奏家コース卒業。同大学研究科修了。ソロ、声楽家、合唱団との共演を中心に活動中。ピアノを高木緑、志村安英、弘中孝、辛島輝治の各氏に、作曲を池辺晋一郎氏に師事。現在、東京音楽大学講師。公益財団法人日本ピアノ教育連盟、国際ピアノデュオ協会各会員。一般社団法人全日本ピアノ指導者協会ピティナ指導会員。

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